瞑想



僕はトレーニングを毎日するようにしている。

雨のときは自宅でできるメニューをこなし、天気がよければ毎日でもジョギングへ出かける。

自宅から30分ほどジョギングすると山の上にある公園まで行けるのだ。

その途中で見える景色は格別だ。

傾斜面を走りながら、その景色を見ていることでランニングハイになっている自分が好きなのだ。

山の上の公園には、どこにでもあるような基本的な遊具が備えられている。

すべては子供向けの遊具ではあるが、使い方を工夫すれば十分なトレーニングメニューが組めるのだ。

僕はジムへ通うよりも公園トレーニングのほうが好きである。

圧倒的に人がいないことが公園を選ぶ理由だ。

僕はひとりで黙々とルーティンワークをする。

ジムの場合だと、使いたい器具が使用されているケースも多い。

平日の昼頃、その公園にはほとんど人がいない。

山の上という立地もあるが、東京に比べ、島根県ではその土地の広さに対しての人口密度が少ないのだ。

ジョギングをしていても人とすれ違うことはとても少ない。

僕には絶好の条件が整っているのだ。

しかし土日になると一転。山の上の公園にも子供連れの家族が現れる。

彼らのためにある公園なのだから仕方がない。

僕は邪魔をしないように距離をとってメニューをこなしていく。

ふとっ考えるとなかなか面白い光景となる。

サングラス姿にヒゲを蓄え、長髪をゴムで結んだ40過ぎの男が、我が子が遊ぶ遊具で真剣にトレーニングをしているのだ。

親としてはどんな心境で僕を見ているのだろうか。


そして今日のこと。

遊具とは別の広場で、僕は瞑想をしていた。

太陽の温かい光を浴び、座禅を組んで目を閉じる。

ゆっくりと深く呼吸を楽しみながら、山の上を通り抜ける風たちを感じていた。

”いまここ”だけを感じながらも、気が付くと妄想が膨らみ、違う次元へと移動している。

それに気づくとまた、”いまここ”へ戻るという作業を繰り返していた。

すると遠くから声が聞こえる。

ママから離れた子供がこちらへ向かっているようだ。

ママは遠くから叫んでいる。

『〇〇ちゃん!そっちはダメよ。そっちは…。』

ママが言う”そっち”には、サングラス姿でヒゲを蓄え、長髪をゴムで結んだ40過ぎの男が、座禅を組んでピクリとも動かないでいるのだ。

そんなところに子供を行かせないことが親の役目であることぐらい僕にもわかる。

しかし子供は違う。

こんな僕が珍しいのだろう。

子供はどんどん僕のほうへ近づいてくる。それを僕は気配で感じている。

さぁ、ここでどうするかだ。

僕としては気にせずに瞑想を続けることもできる。

しかし子供はどんなアクションをしてくるか想像できない。

僕に触れてくるようなことになれば、ママの顔が引きつるであろう。僕は別に平気だが…。

だとするならば、子供が近づくより前に僕が動きだすことが優しさなのだと考えた。

そして目を開け、大きく伸びをした。

すると子供は立ち止まり僕をじっと見ている。

僕はニコッと微笑んで、何もなかったようにストレッチを始めたのだ。

やっと追いついたママは、僕へ軽くお辞儀をして遊具広場へ戻っていった。


いかがだろうか。

瞑想をすることで、こんなにも周りの状況を把握できるんだ。とても冷静に。

是非とも瞑想をオススメしたい。

ってなんの話しなんだか…(笑)




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